ワーキング・プア……だそうで。

※TOP画像は北陸道鯖江ICバス停。本文とはあまり関係なし。



今や労働人口の一割以上が年収300万以下の貧困層。あくせく稼いでも生活保護の受給額を下回るって……すごい時代に突入してしまいましたね。この４ヶ月あまり、非正規雇用労働の現場をヲチしてきましたが、ホントに百聞は一見にしかず。バブル時代にフリーターでいくばくかの恩恵を受けたオヤヂは立ちくらみを起こしそうです。

まぁ聞け、若ぇの。時給1200円とか日給11000円とか数字に惑わされちゃまずいよ。「交通費なし」が当たり前ってのはやっぱヘンだって。天引きされてる所得税については12月になったら確認しような。労災も引かれてるなら時間があるときに契約内容を聞いておこう。理不尽な理由でギャラを引かれたり、いじめられたりが続くなら、個人で加盟できる地域ユニオンや独立系ユニオンに相談しろ。労働組合はサヨの巣窟とか思い込んでないか？　己が身かわいさにパート・バイトを蔑ろにするアホバカ大労組に比べたら、多少は使えるマトモな組合も探せば見つかる。その場限りの短期バイトだから別にいいってんなら、好きにしろ。ただ、それ続けても行く末は明るくはねぇぞ。

テレビＣＭ流してるような大手の請負業者ほど雇用条件がムチャクチャなのは規制緩和による競争激化が原因…なんて解説されても納得しねぇよ。ぶっちゃけ、元請け業者のピンハネ分がそっくり利益になった挙げ句、会社組織に保護された一握りの経営者とホワイトカラーに分配されたゼニが消費に回ってるだけの「景気回復」ってナニかね？　「革命幻想」に希望が持てない分、産業革命期の粗雑な資本主義よりタチが悪いぞ。加えて「社会保障」も「慈善事業」もなおざりな社会で、暴動すら起きる気配もない。透明なスラムから脱出するためには、他人を欺き、騙し、貶め、殺す覚悟と暴力と知恵が仮想敵を上回らなきゃならん。



それがこの社会のリアルだと認めた上で、敢えて言いますがね。

それ以外の道はないのかね？　ホントにないのかね？



僕は、あるような気がする。

それだけの根拠で、僕は表現を続ける。叫ぶことをやめない。





「ざまぁ見ろ」と嘲っていいよ。「そら見たことか」と見下せばいい。それでも気が晴れないなら、過去の愚行、妄言を暴露し、「差別者」「変節者」「卑怯者」と糾弾し、「ブサヨ」「ジコチュー」「ストーカー」「ヘタキモダメエロマンガ家」……ありとあらゆる皮肉と罵倒で汚してくれればいい。……あ、いや、肉体的暴力だけは覚悟が足りないので保留しますが。



これからも描き続けるであろうヘタクソなマンガの中に、もう少しうまく「別の道、別の方法」と、僕自身の偽らざる感情のカタチを、スパイス程度に織り込めたら、そんでもってその拙い表現が、どこぞの不器用で難儀な連中のツボにハマってくれたら、そのときは素直に喜ぼう。



「気づき」「跳躍」「独立」「相互扶助」そして「絶えず変わり得る『倫理』と『共同性』」。これらの断片的な言葉を紡ぎ合わせていく作業の先に、別の道＝オルタナティブが見えてくる、はずだ。



それにしてもさ、安倍ちゃん。「再チャレンジ」の中には当然「格差是正」や「社会保障の再構築」も含まれるんでしょうね？　中韓だけじゃなく、ロシアともうまくやって、拉致被害者奪還して、北朝鮮の民衆も救ってやってよ。純ちゃんの後釜に求められてるのは、地味な後始末の仕事だよ。ちゃんと後片付けしてくれたら、その後で安倍ちゃんがやりたい「憲法改正」の話で侃々諤々やってもいいよ。



マジでさ、グッドウィルやフルキャストにちゃんと言ってやってよ。
「バイトの交通費くらい負担してあげなさい。」ってさ。