「これは自由の敵の本性を示す行為だ。彼らは無実の男性や女性、子どもたちの命には何の関心も持っていない」

(マクラレ米大統領報道官:アルカイダ系グループによる米人人質処刑について)

この茶番劇。この退廃。アルカイダだけがガチ。どだいアメリカのWWE的戦争とアルカイダのサブミッション・テロのゲバルト合戦じゃ、こういう悲劇はこれからも繰り返される。

皆さん、もう、ホントに、そろそろマジで怒ってもいいと思うんだけど。劣等感や嫉妬、憎悪から始まる「印象批評」や「高踏的態度」、「謀略史観」というものは、社会の退廃を加速させても、いま起きている危機や悲劇を阻止する何の力にもならない。
これはウヨサヨ限らず、裏付けも取らずに妄想を膨らましているだけじゃ、「C級民族」と嗤われますぜ。

何度でも言うが、僕は「ジサクジエーン」とお祭りをやった連中を土下座しようと許さない。これは「2ちゃん」の責任じゃない。「ドイツおばさん」クライン孝子や「ほもかっちゃん」勝谷誠彦、大月「サイバッチ」隆寛は、その無根拠な中傷を煽った「自己責任」をとるべきだ。特に、勝谷誠彦には失望させられた。多少なりともシンパシーを抱いていただけになおさらだ。「左翼憎し」の感情が冷静な批評を歪めてしまうのは、呉智英あたりにも通ずる「転びサヨク」の悲しい性か。

「日本人人質事件」を一言で評するなら、徹頭徹尾「マヌケな事件」でしかなかった。「マヌケ」が適切でないなら、「素朴」とか「朴訥」と言い換えてもいい。高遠さんの純粋さと思いつきっぽい行動のギャップがそうだし、今井くんのまっすぐさや郡山さんの野心、それらの全てが、アンマンでの決断ミスに繋がった。ただ、かれらがもし非難されるなら、ただその判断についてのみだ。ましてや、政府や官僚の腐りきった開き直りの発言は、自国民を保護するという国家の大前提すら軽視する、万死に値する退廃である。

拉致した武装勢力の連中もずいぶんとマヌケだった。止むに止まれぬ、と言いながら、人質に解決方法の教えを請う。アルカイダが関与していなくて本当に幸運だった。彼らのような闘争では、やはり「帝国」には勝てない。何より、僕らは彼らについていかに無知だったことか。「国際民衆連帯」? ちゃんちゃらおかしい。僕らは、ムスリムのことなど何も知らないし、知ろうとしてこなかった。彼らとて同様である。

「わかりあう」ことより、「わかりあえない」ことを、僕らは理解すべきなのだ。「わかりあえない」からこそ、何とかして「折り合い」をつけようと努力すべきなのだ。共和の思想がなければ、民主などあり得ない。そのくせ、「共和思想」ともっとも縁遠いかの国の保守政党が「共和党」を名乗っているのもおもろかしい。

この憎悪と退廃を下支えしているのが、僕の、あなたの「劣等感」なのだ。何度でも言う。被害者と加害者は容易に取り替え可能だし、僕らはそれほど大した存在ではないが、かけがえのない個々の存在なのだ。「自己責任」など誰も取れないし、ましてや他人に突きつけるものではない。

あんただけが辛いんじゃない。だから、もっと他人のことを慮って生きてもいいんじゃないか。