悪貨が良貨を駆逐しまくり。

ちょっと前、タクシーの規制緩和のニュースを見ていたのだが、あれはマジモンでヤバイ領域に入っている気がする。べらぼうな値引きで大阪を席巻した某タクシー会社が東京進出と言うが、この会社がやっていることは、各地の漁場を大型船の底引き網で根こそぎ荒らしているのと同じだ。大阪という漁場の資源が枯渇したから、カルテル結んで資源保護を検討している他の漁場に「規制緩和」の御旗を掲げて襲撃しているだけ。タクシーって、どう考えてもあれ以上安くしたら乗務員が食っていけなくなる。必要なのは深夜長距離の割引よりお年寄りの病院通いに使える近距離料金の値下げだと思うのだが。その点、ちょっと前から進出しているMKタクシーのほうが良心的だ。

ディスカウントストアとか、激安ブランド店の商売は総じてこのやり口で、単なる蛸の足食いと言うか、将来的な展望が微塵も感じられない。ソフトバンクドンキホーテが勝ち組だという経済は、あまり健全とは言えない気がする。まぁ、それもこれも今までの大企業や官公庁のやり口がひどすぎて、それに比べりゃ粗野で強引な現金商売のほうがシンプルでマシに見えるって事なんだろうけど。こんな形で景気回復しても、アカルイミライは拝めそうもない。必要なのは本気の構造改革なのだが、それもコイズミに期待するだけ無駄だ。あぁもう、どんどんダメになっていくしかないのか、この国は。