あまり安易にTV取材を受けるのもどうかと。

RENKのM氏から振られて、韓国MBC光復節記念番組とやらのインタビューを引き受けてしまう。何となくイヤな予感はしていたのだが、始まるとやはり、メインテーマは「マンガ嫌韓流」の話題に終始。向こうとしては「日本のサヨクマンガ家が語る『マンガ嫌韓流』批判」みたいな絵ヅラが欲しいのだろうが、どんな風に編集されるのか、予期せぬ言質を取られてめんどくさい事に巻き込まれるかも…などと考え出して激しく鬱。ここで記したようなぬるい論評でとりあえず姑息する。

それにしても、お約束というか、回答に困ってしまったのは「日本マンガの影響力の大きさを考えると、『日本人を洗脳するにはマンガが一番だ』という意見もあるが、どう思うか?」という質問。心中では(いくら何でも日本人なめくさり過ぎだぞ韓国人!)と叫びつつ、一呼吸おいて、「マンガを読む人はそれほど単純じゃないし、そのように目論んでも思うような効果は上げられないでしょうね。」とだけ答えておく。

折しもその日、杉並区の「つくる会」教科書採択で阿佐谷は騒然としていたのだが、MBCのクルーはちゃっかりこちらも取材してきたようだ。一時間弱のやりとりだったが、漠然と感じたのは、取材クルーが「結論先にありき」で構成している分、彼ら個人の意見や感想は番組の「建前」と必ずしも同じではないのだろうな…という印象だった。個々人と腹を割って、ていねいに対話する機会にはならなかったが、案外「わかりあえない」と決めつけるほど高い障壁ではないのかな…とも感じた。

9月末には韓国・富川市で開催される「アジアMANGAサミット韓国大会」に参加する予定なので、この機会に出来る限り「よく知らない隣国」のリアルに食い込んで交流してみようと思っている。