3年前のあの日。
2001年9月11日。その日は高円寺のエスニック居酒屋「バーミー」で「閃光のアーシュラ」の打ち合わせをしていた。いきなり、カミさんから電話が。
「何か、アメリカのWTCにジャンボジェットが突っ込んだって、大騒ぎだよ!」
「やりゃあがった!ビンラディンに間違いない!」
それは確信だった。前日にアフガニスタンでマスードが暗殺されたのは知っていたから。何度でも言うが、アルカイダやビンラディンのテロリズムには「アラブの大義」などかけらもない。彼らにとって、パックス・アメリカーナが右往左往して、混乱するのを眺めることだけがテロの正当性だ。その後のアフガン、イラクと続く泥沼の戦争は、当初から予見していた。しかし、その程度の推測は誰だって想像可能だ。問題は、自分自身が、悲劇をわかっていても、何もできない無力な人間であるという現実で、それ故に「マンガで何かを語る」ことに限界を感じてきてしまった。
何ができるかな?少なくとも、したり顔の半可通にはなりたくない。うろたえて、戸惑って、悩み抜いておそるおそる行動した先に、希望はある。
書泉ブックタワーは営業時間外でした。