東上野・エロマンガ家秘密集会

AMI同人班のはやぶさ真悟、長谷円両氏と連れだって、エロマンガ界のトップランナーである月野定規鬼ノ仁氏との懇親会に出かける。早い話が夏コミ同人誌への執筆依頼なのだが、幹事が俺というのがそもそも間違い。東上野コリアンタウンのそのまた奥の路地裏にある、かつて貧乏フリーターだった俺のお気に入りだったモロ! 昭和! みたいな焼肉店へご案内。

接待モードの筈が早々に暴走する俺。ダメじゃん。引かせてどーする。……本題の方はつつがなく、両氏に快諾を戴き一安心。それにしても、月野氏、鬼ノ氏のような、人気と実力を兼ね備えながら真摯な姿勢を崩さない作家との対話は刺激的だ。拙い言葉で形容すれば、若くしてメジャー作家にエントリーしてしまった人々にしばしば感じる、余裕のなさ、その裏返しの虚勢といった態度とは対極にある、ある種の覚悟を踏まえた謙虚さ…と言ったところか。

正直に羨ましく思う。俺自身は、いつも心のどこかで、この世界に潜り込みたい一心で、自分が「裏口入学」でエントリーしたことに対する後ろめたさを感じている。実力のなさを作風とうそぶき、怠慢を作家性と言いつのり、小理屈とはったりで飾り立てた「作品」にしがみつきながら、ちっぽけな自意識を慰める「自称・漫画家」であることを、こうした出逢いで気づかされる。

悔しい、ジェラしい、羨ましい。それを自覚できるうちはまだ、頑張れるだろう? 俺。